予定日来たる
そして1週間、待望の手術を控えた前日、当日のオペに関しての説明等が行われた。
事前に虫歯や欠けそうな歯が無いか、歯科医のチェックもその前に受けていた。
全身麻酔なのでホースを喉から器官に(喉から肺)通す為、歯が取れたり、虫歯の菌が器官に入らないようにするためだったと思う。
画像上側が顔の方向で、この画像は手術後にまだ気管の管が入った状態です。
私の同室の方が先に手術を受けられてたので、オペ室から部屋に帰ってきてからの処置等、一連の流れは見ていたので特に不安も無かった。
当然、同意は以前に実家にも出してもらっていて、問題無く当日を迎えた。
「○○さん、今日の手術は前の患者さんが終わってからになるので、大体午後1時半頃からになります」
手術自体は2時間程、終わった頃嫁さんが見に来てくれるらしい。
ここまでにもっと色々段取りがあったのだけど、省略。
待ち焦がれた手術、いよいよ僕の番か。
外には移動のベッド、酸素(?)ボンベ等、出発の準備が整えられてる。
当然食事も水も取れないので、しばらく退屈、緊張感無し。
朝から待つだけなのでとても暇。
そして時が来た!
「○○さん、お待たせしました、手術室に移動します」
ベッドを乗せ替えられて、ボンベと共に移動、そして手術室へ。
何人もの医師看護師、そして手術台。
ベッドが起こされたのか、車椅子に乗せ替えられたのか忘れたけど、ここで麻酔が始まる。
医師「○○さん、それでは今から全身麻酔をかけます」
点滴がされ、さて、何時眠気が来るのかな?
と、しばし静寂の時が流れる。
…さん
…さん
「○○さん、手術終わりましたよ」
え!?何時の間に!?
初めての全身麻酔、手術は目覚めたら終わってた。
なんともあっけない感じ。
そして経過を観るため集中治療室へ。
仰向けに寝かされるのだが、なんだか枕がブロックみたいに固く感じた。
ちなみに首の後ろには手術した所にドレーンが刺さっている。
酸素マスクが口に。
腕には痛み止めの点滴。
「痛くなりそうならガマンせず呼んでください」
嫁さん「おつかれー、少し遅くなった」
安堵して話そうとしたその時、鼻での呼吸が出来なくてパニックに!
感じで言うと
「陸で溺れる」ような、とにかく口呼吸では追いつかず、苦しい!
私「早く!早く!なんとかしてくれ!死ぬ!死ぬ!」と叫び散らした。
おそらく首の後ろからの手術で長時間うつ伏せだったために、鼻腔が鬱血したのだろう。
看護師が薬局に点鼻薬を取りに走ってくれた。
荒い呼吸、苦しい!早く!早く!
医師「落ち着いて、口で呼吸が出来れば大丈夫です、落ち着いて呼吸して下さい」
間もなく点鼻薬到着、左右の鼻に噴射され、間もなく鼻が通った。
「すみません、苦しさのあまり口調が荒くなりました」
看護師「大丈夫ですか?苦しかったですよね、楽になりましたか?」
と、優しくなだめてくれた。
そして再び嫁さんと二人
術後何時間か忘れたけど、水も飲めない。
何時ぞやのように湿らせたガーゼで気持ちだけ。
夜中二時からだったかな?飲めたのは。
お茶を買ってきてもらってこの後夜中に看護師さんに飲ませてもらうことに。
嫁さん「お疲れ様でした、よく頑張ったな」
私「有難う、そして、こんな事になって、本当にごめん」
顔を歪ませ、涙が溢れた。
「大丈夫、心配いらんで」
涙を拭ってくれた。
今夜はここまで、続きはまた。