あれから約一ヶ月
入院生活スタートから約一ヶ月、僅かに動く左腕でベッドの柵に掴まり姿勢を起こそうとしたり、反応がある脚に積極的に動きをイメージし、生まれた目標
「自分の脚で立つ」
にむかって日々ベッドでトレーニングをしていた。
リハビリルームでも車椅子から、抱えて立たせてもらい、血圧低下と戦う毎日、しかしこれが大きな壁。
連日挑むのだか連戦連敗。
歩けないのに下がった血液をポンプさせる事など出来ないわけで、くわえて損傷した頸髄は下がった血液をコントロールなどしてはくれない。
「こんなのでもし脚が立てるとしても、とても持たないで気絶してしまう」
前に書いた過去ログに担当医に懇願しても座らせてもらえなかった理由をここで初めて理解した。
血圧低下したまま上がらず
「死ぬ」
という事からだったのだ。
ここから少し汚い話が入りますが、本当にヤバかった出来事。
相変わらず排便は薬や浣腸、寝たままオムツで排泄すると言う生活。
単座位を取らせてもらえることも増えたので、看護師さんに頼んだ。
「なんとか便座に座らせてください、どうにも力が入らず、出なくて苦しいです」
勿論、拒否されたが、なんとか付き添いして貰いながら、便座に座らせてもらえた。
そしてストンとでた瞬間事は起きた。
出た瞬間に血圧が急低下し、気が遠くなる。
看護師さん「○○さん!しっかりして!」
すぐさまベッドに戻されたが、なかなか遠のきかけた意識が戻らず朦朧としてる。
もし、この時看護師さんがトイレの外から離れてたら、トイレで死んでいた。
しばらくして意識も回復し、安堵した。
後に嫁さんが説明してくれて、排便した瞬間に血圧低下が起こる事を教えてくれた。
とにかく早く血圧低下をなんとかしなきゃ。
ベッドでは脚を出来るだけ動かし続け、ポンプさせるリハビリにいそしんだ。
医師や転院先の職員との面談など、着々と来たるべき転院への時も近づいてきた。
今夜はここまで、続きはまた。