迎えた翌日、やっとの食事など

眠れぬまま迎えた朝、既に背中が痛い、辛い、喉は酷くかわいたまま。

とにかく眠りにつきたい、それが望みだった。

どのように午前中が過ぎたのか分からなかったが、昼前に嫁さんが来てくれた。

看護師「お昼からお食事食べて頂けますよ、内臓系の病気とかではないので、特に制限もありませんよ」

私「おやつとかも良いのでしょうか?」

看護師が少し笑顔で

「どうぞ」

そして初めての病院食がやって来た。

メニューはなんと親子丼!

「病院食って、もっと味気ない物かと思ったけど、ご馳走じゃないか」

お昼は嫁さんが付き添いで私に食べさせてくれた。

親子丼、美味い。でも、何故か三口で食べる気が失せた。

嫁さん「え、もう食べないの?持たないよ」

私「何故かもう食べたくないんだ」

嫁さん「売店で好きそうなお菓子買ってくるね」

戻ってきたその手には大好物のMeltykissや、パイの実が。

私「ありがとう、食べたくなったら看護師さんにお願いするね」

全身の痺れと痛みで食欲などもはや失ってた。

そして夕飯の時間。

これまた美味しそうなメニュー達。

看護師さんがペースを合わせて食べさせてくれた。

看護師「メニューが選べますので後で栄養士とお話ください」

そして栄養士が来てくれて

「お食事は満足に足りてますか?1週間のメニューからお選びください」

朝食にはパン、昼や夜のメインを選んだ。

どれも美味しそうで、病院食のイメージは良い物に変わった。

「楽しみだな」

ほんの少しだけ、楽しみが出来た。

迎えた夜。

ラジオだけが楽しみ。

ビッケブランカ

「SLAVEOFLOVE」

QUEENの衝撃を受けた。

それにしても体向をこと細かに変えてもらっても、背中が辛くてもはや限界、

「お願いです、ほんの一瞬で良いので私を座らせてください!」

懇願した。

医師「ダメです、今、絶対に身体を起こすのは危険です」

これには理由が有るのだが、説明は改めて。

「とにかく、耐えられません、どうかお願いします!」

医師「出来ません、とにかく体向は何度でも変えますので、何時でも呼んでください」

ああ、死にたい。

もう耐えられない。

動く事も出来ず、ひたすら苦しみに耐えるなんて、子の先ムリだ。

この日ようやくブレスコールがやって来た。

鼻息や、ほんの頭の動きに反応して、無駄に迷惑かけた。

ラジオから聴こえる番組、今日はなかなか良いな。

後の毎日でつまらない日も有るのだが、楽しみな番組も見つけた。

ラジオの音に集中する。

ポケモンサン&ムーンが発売か。

息子と娘が欲しがるだろうな、クリスマスプレゼントはこれだな。

家の子供達の事を考えていた。

「痛てぇ」

 

この続きはまた…